森林保全活動と高齢者福祉をつなぐ限界集落対策として、高知県(高知県森と緑の会が受託している「こうち山の日推進事業補助金」)及び、四国労働金庫(「社会貢献活動助成金」)の助成を受けて実施した『限界集落・モリ薪宅配事業』が完了しました。(実施期間:平成22年12月~23年2月)
いの町、仁淀川町、本山町の限界集落にお住まいで薪を必要とする15の高齢者世帯へ18トンの薪を宅配しました。
【写真】近藤和子さん(右)と話をしながら薪を配る田植光男さん=いの町成山
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事業企画提案
わずか3ヶ月間の社会実験事業でしたが、各方面に「森林保全活動と高齢者福祉をつなぐ限界集落対策」の意義と必要性をアピールすることができました。森林環境税などで、引き続き支援があることを願うところです。(平成23年2月1日、高知県知事に
要望書を提出。)
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テレビニュース(NHK)から
[お便り]
昨年の12月から薪を無料配達して頂きまして、本当にありがとうございました。助かっています。ありがたいです。薪風呂はあったかいし、毎日入りたいので、感謝、感謝です。(西森信子・80歳/仁淀川町高瀬)
しかしながら、森林環境税などからの支援を待ってから事業を再開するということでは、15世帯のお年寄りの方々が、たちまち困るということになります。
そこで、土佐の森・救援隊では独自事業として、3月から『新・限界集落対策/モリ薪の宅配事業』を実施することにしました。希望者(限界集落にお住まいで、薪を使用しているご高齢の方々)には、1ヶ月200kgのモリ薪を森林ボランティアが引き続き宅配します。
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新・限界集落対策/モリ薪の宅配事業
事業は、新たに薪ユーザーなどからの協賛金を原資とするファンド(基金)を設立し、その基金の範囲内でモリ薪の宅配を行う計画です。新たな基金は『タイガーマスク・薪基金』と命名し、~施設の子供にはランドセルを、限界集落のお年寄りにはモリ薪を~というコンセプトで、広く協賛金を募り、事業を実施します。
事業実施団体は「土佐の森グループ」の、NPO土佐の森・救援隊(会長/橋詰寿男、担当/松本)、仁淀川町地域木質バイオマス活用事業所(所長/片岡正法、担当/田植)、土佐の森・薪倶楽部(会長/四宮成晴、担当/三浦) 、こうち自然村(村長/大野 晃、担当/岩間)、吉野川森林救援隊(隊長/八尋哲哉、担当/時久)です。(こうち森林救援隊(隊長/田鍋俊六、担当中川)が鏡川流域での事業実施を調整中。)
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[ひとくちメモ]
◆タイガーマスク・薪基金
・基金出資
土佐の森・救援隊(原資は協賛金) 60万円
・事業計画
限界集落に住み、薪を必要とする独居若しくは夫婦高齢者世帯へ森林ボランティアがモリ薪を宅配します。(目標対象世帯は25世帯)
実施期間 : 平成23年3月~24年2月まで1年間
宅配数量 : 200kg/1ヶ月/1世帯
対象地域 : 原則として、仁淀川流域、及び吉野川流域の限界集落
協賛金 : 1千円/1ヶ月(但し、経済的に負担が難しい方には減免処置をします。)
・基金積立金
限界集落の事業対象高齢者世帯、モリ薪を使う一般ユーザー若しくはこの事業に賛同する者(一般、企業、行政など)から任意の協賛金を募ります。
・その他
協賛金が基金原資を超えた場合は、対象世帯数を増やすか、若しくはタイガーマスク・薪基金の名前に由来して、ランドセルを購入し施設の子供にプレゼントする予定。
タイガーマスクは、お年寄りと子供たちに暖かい手を差し伸べてくれます!