馬路村魚梁瀬千本山の天然杉を見学。コアになる山林は10ha程度ですが、その周辺約200haが保護林となっています。スギとヒノキの大木が林立しており、約200~300年生の森です。日本の杉林天然林の代表格というところ。
木と木の間隔は意外と狭く、約5mという状況です。1haに約300本の針葉樹があり、スギが大半ですが、ヒノキの大木もありました。平均のhaあたりの材積は何と約1900m3。一番大きな木で1本38m3というスギもありました。
この自然林の立地を見ていると決して特殊ではなく、やり方次第では高知県内ならほとんどの地域でできることを感じます。
千本山はある意味、NPO法人土佐の森・救援隊の森づくり(基本理念)の目標山林です。長伐期択伐施業で銘木も生産しつつ、生産量も増やす施業を展開しないといけない。
こういう山を間近に見ると、50年をワンスパンとする予定調和論型林業(林野庁方式)の施業がいかにももったいない施業であるかがよくわかります。(中嶋)
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予定調和論型林業
・最後の魚梁瀬杉・・・
ここから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[参考]
◆近自然林施業
NPO法人土佐の森・救援隊の森づくりの基本的な考え方は「近自然林施業」で、その施業方式として「土佐の森方式」を企画・提案しています。
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長伐期の近自然林施業を提案したい(田所賢一)
なお、
近自然林施業のもつ重要性については、大野晃氏(高知大学名誉教授)が「
山村環境社会学序説(著:大野晃/農山漁村文化協会 ・2005-03-31出版)」で述べています。
(「
特集:限界集落」より)
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