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高橋さんという一級建築士の方から、東京支部へ電話があり、早速、新橋の居酒屋Sで、お会いしました。
高橋さんは、大熊幹章東大名誉教授、元宮崎県木材利用技術センター所長の講演録のコピーを持ってきてくれ、静かにしかし熱くこの業界のことを語ってくれました。
同コピーは、平成15年5月に「森林・木質資源利用先端技術推進協議会」(会場・木材会館6F)で同氏が行った講演「
スギ問題真っただ中から木材利用を再考する」と題して行った講演録です。是非読んでみてください。
(市川浩司<武蔵野市>正会員/東京支部長)
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市川浩司氏の東京通信(ブログ:四万十通信)
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[ひとくちメモ]講演録/抜粋
■地域に密着した生産と利用システムの構築
今後の木材加工(林業を含めて)を考えると、ヨーロッパやアメリカに見られるように産業の規模を大型化し、寡占化した中でしか木材を使うことが成り立たないのかもしれないということがある。
しかし、日本では大規模化した産業の形と地域に密着した小回りのきく製材加工に二極化していくことが最も妥当な方向と考えられる。
この二つがどのように分野を分け合って両立していくか、その比率がどうなるか(片方だけになってしまうのか)、今後の展開が注目される。
大規模化、寡占化の方向の中でなければ真の構造改革は進まないということも考えられよう。しかし、同時に地域に密着した小回りのきく生産規模、生産のやり方も存在すると思われる。
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[コメント]
■まさに、これまでも、これからも・・・
国(林野庁)、県(森林部)が強力に推し進めているシステムが『大規模化、寡占化の方向の中でなければ真の構造改革は進まない』という思想です。
しかし、大熊先生も指摘しているように『同時に地域に密着した小回りのきく生産規模、生産のやり方も存在すると思われる』というくだりがありますね。ここが重要です。
大熊先生も「思われる」で締めくくっているように、この国では、この小規模林業の研究・普及が、全くなされていません。ここを実践しているのが土佐の森・救援隊です。
12月の土佐の森・救援隊のシンポでは、『地域に密着した小回りのきく小規模林業』について報告する予定です。(中嶋)
■うむうむ。・・・ウウウ!?
大熊教授と近々会うことができる可能性があるので、12月の土佐の森・救援隊のシンポのパンフレットあれば送ってください。他に配るところもありますので。(市川)
◆土佐の森・救援隊のシンポ
『森からみる限界集落』
・日 時 平成20年12月13日13:30~
・場 所 高知大学朝倉キャンパス(共通教育棟2号館222教室)
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パンフレット