NPO土佐の森・救援隊 代表
橋詰寿男
■NPV活動が森林整備の基本活動に。
19年度から、
NPV活動(特定非営利ボランティア活動の略/NEDOのバイオマスエネルギー地域システム化実験事業の一環として、林内作業車、パッカー車及び
土佐の森方式の軽架線などを使っての林地残材の集積・搬出・利用活動)を展開しているが、20年度の試行をふまえ、21年度には土佐の森・救援隊が行う森林整備の基本的な活動として定着した。
【写真】NEXCOつなぎの森での軽架線研修風景
20年度は、いの町内6カ所の森(高藪の『協働の森』、長沢の『未来の森』、戸中の『つなぎの森』、成山の『黒田さんちの森』、石見の『大原さんちの森』、吾北の『633美の森』で、また、いの町以外では、高知市春野町の『絵の中のボクの森』、高知市鏡、土佐山の『こうち市民の森』、北川村和田の『モネの森』などでNPV活動の試行を行なった。
【写真】モネの森
21年度に年間を通じて本格的に取り組んだNPV活動は、いの町内6カ所の森(高藪&根藤の『三井協働の森』、戸中の『西日本高速つなぎの森』、成山の『第5期・6期黒田さんちの森』、石見の『宮地さんちの森』、吾北の『633美の森』、)と高知市鏡の『こうち市民の森』、北川村和田&田野町大野の『モネの森』、四万十町の『三本の森』、佐川町の『NEDOの森』など。
【写真】633美の森
土佐の森・救援隊が企画したNPV活動は、基本的には土佐の森・救援隊の会員に限定した非営利活動で、参加した会員(ボランティア)には、参加するための必要経費(活動場所までの交通費など)見合分として、噂の「赤モリ券」「青モリ券」「黄モリ券」が発行されている。
ちなみに、通常の「モリ券」の原資は、土佐の森・救援隊への協賛金ですが、「赤モリ券」「青モリ券」「黄モリ券」の原資は、林地残材のうちA材・C材を森林ボランティア活動のついでに産業界&ユーザーへ送り込み、(多少でも市場性のあるA材は原木市場へ、市場性の全くないC材はバイオ燃料としてバイオマスエネルギー転換プラントへ、あるいはA材・C材を必要とする最終ユーザーへ搬入)そこから得られる、とても商業ベースにはのらない「微々たる対価」を基金として積み立てたもの。
【写真】モリ券で「土佐和牛」をゲット!
そのようなことからNPV活動による「モリ券」の発行主体は、土佐の森・救援隊ではなく、NPV活動を展開しているフィールド(森)の森林所有者等による基金(ファンド)となっている。基金によって発行枚数が異なる。
通常の「
モリ券」 は、地場産品としか交換できないが、「赤モリ券」「青モリ券」「黄モリ券」は、地場産品に加え、交通費見合分としてのガソリンとも交換でる。(モリ券特約店舗/賛助会員では1モリで、ガソリン単価に関係なく10Lと交換でる!)これが、アルバイトならぬボラバイト感覚で、ガソリン高騰の折、非常に助かる、と参加会員、特に平日に参加している団塊世代のセカンドワーク組、正社員としての定職がない若年組には好評。
【写真】22年2月から発行されている噂の「黄モリ券」