NPO土佐の森・救援隊 代表
橋詰寿男
■ 東日本大震災で被災地支援プロジェクト「カッパ薪の湯」を支援する。
【写真】被災地支援プロジェクト「カッパ薪の湯」(設置場所は岩手県大槌町、吉里吉里小学校)
そもそも、東日本大震災の復興支援にNPO法人土佐の森・救援隊が関わるきっかけとなったのは、大震災が起こった翌日(3月12日)に、深澤光氏を招いて『
フォーラム・薪のある暮らし』を企画・開催する予定だったことに端を発しています。
【写真】カッパ薪の湯プロジェクトリーダーの
深澤光氏(岩手県遠野農林振興センター林務課長)
3月11日、深澤光氏は高知県に来る途中、新幹線の中で大震災に遭遇、やむなく避難所生活を2日間されました。(フォーラムは講師の深澤氏と音信不通となり、また会場に津波警報が出されたため当然中止となりました。このフォーラムは高知県の「豊かな環境づくり総合支援事業」を活用して実施することにしていましたが中止したため助成金はカットされ、その後の被災地支援については、NPO独自の予算処置で行っています。)
深澤氏は、その体験の中で「被災地支援プロジェクト」を熟考し、職場(岩手県遠野農林振興センター)に復帰してからは精力的に実践活動を始めました。その経緯を逐次メールで受け取った土佐の森・救援隊の中嶋事務局長が呼応し、直接支援活動に参加することになった訳です。(
朝日新聞)
◆その後(23年度)の支援活動
「薪の湯」を支援→瓦礫から薪づくり→「復活の薪」の誕生→軽雇用の創出→森業の掘り起こし→林業大学校(自伐林家養成塾)講座の開講と、NPO法人土佐の森・救援隊の支援活動もどんどん進化しています。
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[災害救援薪・復活の薪]
東日本大震災の避難所生活の中で考えたという「災害救援薪」について深澤光氏は岩手県庁職員として、森林ボランティアとして、「薪によるライフラインの確保」を提唱、その実践活動(被災地支援プロジェクト・カッパ薪の湯)を展開しました。また、その実践活動の中から「復活の薪」を考案し、復活支援のプロジェクトに押し上げています。(被災地支援情報/
メール)
◆被災地支援プロジェクト「カッパ薪の湯」
薪ボイラー(100kW級)、貯湯タンク、揚水ポンプ、発電機を積んだ4トントラック2台が大槌町を中心に避難所を巡回、1時間に2千~3千トンの風呂などに使う湯(45℃前後から希望であれば70℃前後)を配給。及び2千人が避難した吉里吉里地区(小学校)に「まき風呂」の設置を行いました。
NPO土佐の森・救援隊では、このプロジェクトに支援ボランティアを派遣することにし、中嶋事務局長、三木大阪支部長、坂本隊員が交代で現地へ赴きました。「復活の薪」はNPO日本森林ボランティア協会(大阪)のM氏の「瓦礫の薪、売れへんやろか・・・」の一言から誕生しています。(詳細は「
ふくしま薪ネット」を)
【写真】ボイラーの点検、薪割り、と大活躍の坂本隊員。
【写真】薪の湯を支援する自衛隊員と子ども。
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まき風呂ありがとう【写真】廃品の魚槽がブルーシートを張れば浴槽に。子供の表情も明るい。(「高知新聞」より)
◆復活支援プロジェクト「復活の薪」
【写真】家屋廃材「復活の薪」に(「讀賣新聞」より)
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大震災と薪と限界集落・・・【写真】薪で暖をとる避難所の被災者(「高知新聞」より)