
はるばる岐阜県から2名の参加者がありました。郡上高校森林科学科の佐藤先生と3年生の清水一馬君。
清水君は平成24年8月1日に行われた農業クラブ東海ブロック大会(意見発表会)で、最優秀賞を受賞、10月に開催される全国大会(長野大会)に東海3県の代表選手として出場するそうです。その清水君の意見発表テーマは「郡上版土佐・自伐林業方式をめざして」で、NPO法人土佐の森・救援隊の取り組みをベースに、低迷する林業を盛り上げて、森林環境を整備・改善するための意見を発表したものです。
全国大会に臨む前の8月20日、土佐の森方式による森林整備、地域づくり、山村活性化対策などの実践活動を体験するために、いの町633美の森で開催された研修会に参加、10名余りの土佐の森・救援隊の隊員とともに、軽架線での搬出活動に汗を流しました。
【写真】土佐の森・救援隊の
林業女子と清水一馬君(633美の森交流館)

【写真】佐藤先生と清水君、森援隊のメンバーと。(633美の森/安藤製材所)
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[意見発表要旨]

木を切って売っても人件費さえ出ず、森林の仕事から労働者は離れ、高齢化がすすんでいます。戦後に植えられたスギやヒノキのほとんどが放置され、樹木の活力が下がってしまいました。
山が好きで郡上高校の森林科学科に入学した私は、希望の見えない(日本林業の)現状を知って、参りました。
10年後の木材自給率50%をめざして、という国が始めた「
森林・林業再生プラン」、こんなこと実現するはずが無い・・・
ところが、土佐の森・救援隊の取り組みは違います。日本林業の現状から見れば、土佐の森方式は林業の革命です。
岐阜県恵那市にNPO法人夕立山森林塾が土佐の森方式をモデルにして設立した明宝山里研究会があります。私は、郡上高校・研究会・夕立山森林塾のネットワークをつくります。また、高校卒業後は岐阜県立森林文化アカデミーに進学し、そのノウハウを学び、将来は地元で実践活動をしたいと考えています。この取り組みが、中学生の頃に夢見た「山で働く」ことにつながると信じて・・・
間伐をすると、森の中に木漏れ日が入り、希望の光も差し込みます。この取り組みが近い将来、自分の仕事、郡上の仕事として実現し、郡上林業の再生という希望を胸に・・・(清水一馬)
【写真】意見発表をする清水君(農業クラブ/高等学校農業関連学科の生徒による組織)
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[ひとくちメモ]
■土佐の森方式
NPO法人土佐の森・救援隊では、寄付金・賞金などの浄財を原資とする「土佐の森資金」という教育関係基金を設立し片岡理事長を中心に
森林環境教育(林間学校等)、
自伐林家養成塾などの人材育成・教育関係にも力を注いでいるところですが、なんと、25年度版の高校の教科書に「土佐の森方式」が取り上げられることになりました。
土佐の森・救援隊という固有名詞は記載されませんが、森林経営(森林空間の総合的活用の実際)という項目で『木材価格の低迷は,森林経営者の経営意欲を喪失させるものであり、森林の保育も低迷する要因となっている。しかし従来の生産活動とは異なる、経営を改善する画期的な活動が全国で展開され始めた。・・・高知県ではボランティア団体が、放置された間伐材を地域マネーと交換する形で収入を得るシステム(土佐の森方式=副業的自伐林業の推進と地域マネー)を構築している。間伐材が容易に収益につながることを理解した住民は、率先して放置材の生産・運搬・販売や保育活動に努め、地域の森林整備が振興し、地域マネーによる他産業の活性化に寄与している・・・』というような表現になるそうです。(未定稿)
いずれにせよ、22年度には、政府の刊行する「
森林・林業白書」(平成21年度森林及び林業の動向、平成22年度森林及び林業施策)に土佐の森方式が取り上げられ、林野庁が推し進める「森林・林業再生プラン」(高性能林業機械による大規模・集約林業)の真逆の取り組みとして、堂々と「自伐林家的森業(小規模・分散・低投資型林業)が基本的な林業なのだ!」という土佐の森・救援隊の主張・活動理念が掲載されたこととあわせ、エポックな出来事と考えています。

【写真】森林・林業白書
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真逆の取り組み(四万十通信)