
7月19日、20日は東京から「
地球のしごと大學」というグループ(若者を中心とした13名)の視察受け入れをおこないました。「
佐川町の自伐型林業の取組み」、同町の「
谷岡青年の森」、日高村の「
木の駅ひだか」などを視察。
このグループの連続講座・研修は農業農村系が主に置かれ、林業はまだ脇のほうです。「日本の中山間地域は森林ばかりで少ない農地ばかり見ていると仕事は創れませんよ」、「林業を主に置かないと、本当に消滅自治体になってしまいますよ」というところを強調して自伐型林業を説明しました。
普段の自伐型林業に興味を持ち視察に来る人たちとは違い、第三者的であったので、みなさんちょっと静かで興味を沸かせるのに苦労しました。まあ、色々な方に、徐々に自伐型林業の情報が広がればありがたいですね。(中嶋健造/自伐型林業推進協議会理事長)
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県外から視察増(2014年7月10日/高知新聞)
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[ひとくちメモ]
高知県を訪れる人が増えています。高知県が力を入れているキャンペーン「
高知家(リョーマの休日)」が功を奏しているのかもしれませんが・・・
激増している「NPO法人土佐の森・救援隊」への
視察の方々(特に行政関係の方)は、決して「高知家」が期待するようなピュアな観光客ではありません。しかし、わざわざ四国(志国)の高知まで来てくれたことには違いありません。NPO法人土佐の森・救援隊では「高知家」の一員として視察の方々には、できる限りの「おもてなし」(ボランティア対応)をしています。

高知家(高知県)は自伐型林業の視察の方々に、適切な「おもてなし」(林業の就業に向け必要な知識や技術の習得)ができるよう「林業学校」を創設するきねぇ!
ということで、高知県は自伐型林業推進に向けて「林業学校」を創設し、修了生に対しては、確実な雇用につなげていくこと(大野靖紀高知県林業振興・環境部長)を明言しました。
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自伐型林業推進協会HP
高知県議会の6月議会にて、土森正典県会議員が自伐型林業の担い手を育成する効果的な仕組みについて質問し、県が答弁したものです。
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高知県議会(6月例会)質疑応答(高知新聞)
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[コメント]
土佐の森・救援隊への視察は数年前から増えているのですが、最近は以前と目的が違ってきています。以前は、仁淀川流域で成功した「林地残材の収集システム」(
土佐の森方式)を目的とした視察が多かったのですが、最近は完全に「
自伐型林業」です。自伐型林業による地域就業拡大、移住促進、森林活用が目的です。
消滅自治体論が出たため、その対策に本気になる自治体が出始めている感があります。現在の中山間地域では農産物の6次産業化や観光・ツーリズムに取り組む自治体が多いですが、これらの取り組みは良い取り組みですが、ポテンシャルが小さく、大規模なIUターンにつながりにくく、開発領域が小さいと言わざるを得ません。自伐型林業はここが違います。中山間地域はその地域面積の8~9割を超える森林を持っています。この森林活用は諦められ放置されたままでした。この森林活用の効果的活用政策です。
中山間地域にとっては戦後最大の活性化策ではないでしょうか、この規模の違いが自伐型林業の最大の特徴です。今後もイノベーター的自治体が本気で取り組みを始めてほしいものです。我々も本気で対応したいと思います。(中嶋)