<2017.1.5.7.37>
(土佐の森グループ)
第5陣(平成23年10月21日~25日)
◆参加レポート(田鍋俊六氏/こうち森林救援隊隊長)

10月20日(木)朝7時,北国の寒さを考え2日前から準備した大量の衣服やチェーンソー等を車に載せ,片道約1,600kmの遠征の始まりと・・・。
初日は,北陸自動車道を通り新潟県五泉市まで。到着時刻は午後6時となり,周りは既に真っ暗けと・・・。宿舎は新潟県五泉市の市営施設「冒険の館」。今回の震災支援として,いち早く被災地にお風呂を提供した薪ボイラーを製作している㈱アークの社員の方々4名と,山村地区の過疎地域振興を進めている新潟市農林水産部農村・都市交流施設整備課長の渡辺さんとの情報交換となった。
【写真】「冒険の館」前で遠征隊の記念撮影

2日目は、磐越自動車道で目的地の大槌町へ。福島市、遠野市、釜石市を通過・・・。津波により商店街のシャッターやウインドウは無くなり,未だ復旧されずにがらんどう状態、街全体に明かりが少ない。震災による被害を直接目の当たりにして,3月11日のあの日のテレビ映像が思い出された。ここにも多くの人々がその瞬間までいた筈である・・・。5時30分、やっと大槌町吉里吉里のボランティア活動基地に到着!早速、NPO吉里吉里国代表の芳賀正彦邸での交流会。夜遅くまで芳賀氏の奥さんの手料理をいただきながら、岩手県南広域振興局東野農林振興センターの深澤林務課長も交え,今後の「復活の薪第二章」について意見交換を行った。
【写真】被災状況を目の当たりにし、沈痛な表情を見せる田鍋隊長

3日目、馬による材の搬出、『馬搬作業』の実践活動。今回は平坦な場所での作業とはいえ、2頭の馬による馬搬作業はことのほか作業効率が良く、機動性もある。末口180φのサイズなら8.0m材を6~8本程度は林内から楽々搬出可能。彼らは四駆であり丸太を楽々乗り越えて林内を進むことができるが、林内作業車では、あの丸太はとても越えれない筈・・・。
【写真】馬による材の搬出
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お馬さんの再登板(橋本大二郎前高知県知事)

4日目、「土佐の森方式軽架線」による集材作業の研修。作業そのものは,基本的に吉里吉里国のメンバーが行い、集材のコースを決めての主索線の設置作業から始めた。が、海の近くに育った方々はロープやワイヤーの取り扱いはお手の物で、テキパキとした作業には「流石だな~!」と感心させられた。
材の搬出に際しては、用材として市場に出す材は岩手県では3.6m材が一番とのことで、倍の7.2m+αの7.5m、そして合板材利用材の4.0m×2+αの8.3mと「復活の薪 第二章」として加工される2.0m材などを考慮しての玉切り・搬出作業となる。
横引補助線(ワイヤー)が用意できてなくて、主索線を張り替えての作業となったが、無事に研修会は終了と・・・。
【写真】初めてとはとても思えないテキパキとした作業に感心。

5日目、大槌町吉里吉里の皆さん方一人ひとりと最後の握手を交わし、これからの「間伐ボランティア」の活躍を願いながら吉里吉里国を後にした。福島県川内村経由で、1,600kmの帰路につく。川内村到着時には真っ暗けと・・・。ここでも、あまり燈が見えない。
宿泊の旅館「小松屋」のご主人(井出さん)からは、震災時の体験についてお話しを伺う。川内村は福島第一原発から西に約30km圏内に位置している。
「当日は,村役場にいて地震発生後慌てて外に出たが,地面がまるで波打ってくるように見えた。今でも時々その夢を見ることがある。」
「震災後すぐに,タイベック姿に防毒マスクを着けた自衛隊が村にやってきた。それを何の情報も入って来ない村民が何も着けずに交通整理を行っていた状況に非常に怒りを覚えた。」
「当時は電話が使えず,唯一衛星電話が使用できたが,東電も『安全です。』テレビでも『問題ありません。』の情報しかなかったが,今思えば情報統制であったのではないかと考えている。」
「そのうち全村避難となり,一時は無人の村となってしまった。現在の放射線量は,福島市や郡山市と比べるとはるかに低い0.1~0.2マイクロシーベルト程度であり,8月頃から徐々に村民が帰ってきてはいるが,全村避難解除は,来年の春ごろになりそうだ・・・。」
【写真】震災時の体験を語ってくれた「小松屋」のご主人、井出さん。

最終日、宿を出発する前に戸梶さんが宿に備えていた線量計で放射能レベルを測っていた。胸の高さでは,0.1~0.2μSv/hであったが,樋の下では・・・,線量計が「ピー」と甲高い音を上げた。数値は,1.41μSv/h~2.38μSv/h!
何だか複雑な思いを抱きながら、「小松屋」を出発・・・。
帰路は19本の高速・自動車道、2府16県を通過したことに・・・往復で、延べ約3,200kmを走破!!「やはり東北は遠~い!」が実感。しかし、縁をいただければ再度,吉里吉里国へお邪魔してみたいと思っています。
【写真】線量計で放射能レベルを測る・・・

「がんばっぺ・東北」「がんばっぺ・吉里吉里国」
【写真】集材土場での最後の集合写真
この震災により亡くなられました多くの皆さま方のご冥福をお祈りいたしますとともに,一日も早い復興・復活を心より願っています。(田鍋俊六)
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東日本大震災復興支援ボランティア活動(土佐の森グループ)・・・
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