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土佐の森・文芸 [融通無碍]
樋口真吉伝/関連話(南寿吉著)
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真吉と中村鄕
幡多郡中村郷は真吉が生まれた育った町。四万十川がゆったりと流れる町だ。
土佐の西部にあるが、南国に珍しく雪が降る土地柄である、が、無論深い積雪があるはずもなくその日のうちか数日の間には融けてしまうような雪だ。
中国山地と瀬戸内、そして四国を南北に隔てる山脈が雪のもとになる湿気を抜き取き去ってしまうからから土佐には雪はたまに降る程度で、ほとんど積雪を見ない。
ところがここ中村に吹く風は、四国と九州山地の間をすり抜け周防灘、豊後水道を渡り来るせいか湿り気を含んだままであることが多い。そうしてここ一帯で雪となる。
今でも土佐には珍しい雪景色が時々は見られる地域だ。
中村は三方を山に囲まれ、その山峡から流れ来る大小の河川が南流して太平洋に注ぎこむ。
そのうち一番大きいのが四万十川だ。
四万十川は不思議な川で全長は200㌔をわずかに下回るがなんとも複雑な川の形をなしている。
太古の地殻変動で4,5本の小さな川が合体して出来たせいらしい。
だから水源と称される箇所もふたつあり、しかも比較的大きな河川でありながら水源と河口の高低差が少ない。
日本国内の他河川と比べると決して急流でなく、いかにも田舎の牧歌的な景観のなかを四万十は悠然とゆったりと流れている
中村は河口に近いところにあるから流れは一段と緩やかになり、要するに中村とは「四万十川がゆったりと流れる町」と思えばいい。
この町の中心部は川の東岸にある。冬に川を渡る風もなかなか冷たい。
真吉の家は町のほぼ真ん中にあるが、川から五町(500メートル余り)と離れていない。
だから夏場は川風で過ごしやすいものの、冬はその分やっかいだ。土佐の家は冬向きに作られていないから。
土佐の中村(融通無碍/関連話)
土佐中村の町並み(NHK動画)*****************
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土佐の森・文芸/幕末足軽物語(南寿吉著)

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2025.02.01.23.50