■未来の森づくりプロジェクト(地域活性化への具体的取り組み)
現在、いの町本川で進めている「未来の森づくりプロジェクト」の実践活動を行ないます。
このプロジェクトは旧伊野町と合併する前の旧本川村が、平成9年度に開始したものです。平成17年度に、高知県の森林環境税からの支援事業『いの町生き活きこうちの森づくり推進事業』に採択され(平成17年10月~平成20年3月までの3年間)、12haの間伐とおおむね3kmに渡る四万十川方式の作業道整備を行いました。
プロジェクトのテーマである「森林と人とがふれあうことが出来る森づくり」を目指して、20年度からは、完成したインフラを使用して、NPO土佐の森・救援隊のNPV活動として、本格的に「鋸谷式間伐(針広混交化)」の導入と、「林地残材(A材&C材)」の利活用を行う予定です。(プロジェクトの実践活動には、日本緑化推進機構、及び日本財団からの支援が決定しています。)
終了した『いの町生き活きこうちの森づくり推進事業』の目的、内容等は下記のとおりでした。(中嶋健造:正会員/事務局長)
【写真】上・「未来の森」 右・活動状況
◆日 時 : 平成21年7月18日(土)19日(日) 9時~15時
◆活動場所 : いの町
◆活動内容 : 「間伐研修」&「林地残材集積・搬出」
◆その他 : 参加者には、噂の「
モリ券」をプレゼントします。
◆連絡先 : NPO土佐の森・救援隊事務局 090-8973-5752(中嶋)
【メール】
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[ひとくちメモ] (高知県森林環境税助成事業)
■いの町生き活きこうちの森づくり推進事業
【事業目的】
四国の水瓶である吉野川上流域の森林を、保水力のある健全な「森林」に整備・保全することは全ての住民から望まれています。
これらの森林を「緑のダム」としての機能を十二分に発揮させるためには継続的な保全活動が必要ですが、山村地域が有する労働力不足、資金不足等の諸事情のため管理が十分行き届かない状況です。またマンパワーの不足により、地域づくりにつながる森林の多面的な活用も不十分です。
そこで、町有林においてボランティアによる森林の継続的な保全活動を実施し、そこが地元にとっては都市との交流による経済の活性化や地域づくりを進める場として、ボランティア参加者にとっては楽しみや自己実現の場として、ひいては四国にとっての水源涵養を進める場の一つとして活用されることを目的とします。
【整備計画】
間伐、作業用歩道作設
【管理計画】
吉野川源流域である、いの町本川地区にある町有林「未来の森」(設定:平成9年度)を、保水力のある恵み豊な森林として整備・保全します。
整備手法は、四万十川方式による作業用歩道を作設し、誰もが簡単に森林に入ることできるようにし、多くのボランティアの手によって間伐の遅れた森林に対して強度の間伐(鋸谷式間伐)を実施します。
貴重な木材資源は使ってこそ、今地球規模で問題になっているCO2の固定に貢献できます。そのことから商業ベースでは採算があうことが困難な間伐材(林地残材)の搬出も、作業用歩道を使用してボランティア活動の中で実施します。
搬出した木材は市場に送り込み、産業連関での経済活動に資することを期待するほか、「木の文化の意識」を啓蒙普及する観点からも森林ボランティア活動などの中で有効に利活用する計画です。
【活用計画】
森林整備の活動参加者は、下流域住民、都市部住民のみならず、地元住民へも積極的に参加を呼びかけます。
1回の活動は1泊2日を原則とし、宿泊先は本川地区地元に求めます。その際、交流会を開催し地元の方々との交流を活発に行い、「未来の森」の管理整備はもとより、吉野川源流域の森林の整備方法、地域づくり等について話し合い、具体的な実行策(プロジェクト)を検討します。食事も地元料理を積極的に採用します。
間伐した木材資源は搬出し、有効に利活用することによりCO2の固定に貢献し地球温暖化の防止に寄与する計画です。
また、活動に参加したボランティアにはNPOが独自に発行している地域通貨券(モリ券)を発券し、地元本川地区を中心にいの町での流通を目指し、地域産業の振興、経済活動に寄与する計画です。
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未来の森づくりプロジェクト