<2018.7.01.00.11>
■成川順氏は・・・
プロのルポライター、カメラマンです。
土佐の森グループの会員でもあり、機関誌:メルマガにもたびたびその玉稿をお寄せいただいています。圧巻は『第5回副業型自伐林家養成塾』に研修生として参加した時の体験報告記(レポート)です。
氏のレポートは単なる報告書とは違い、卓見であることは言わずもがな、ひと味もふた味もある芸術的な「作品」ばかりと思いますので、これまで氏が関わっていただいたレポートを『土佐の森・文芸』として一括整理させていただくことにしました。(ブログ編集局)

成川氏と娘さん
◆プロフィール・・・
ここから(ブログ「平成・土佐日記」より)
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◆洪水被害
近年は、日本のみならず、世界中で洪水の被害が目立っている。地球温暖化による異常気象をその原因とする報道は多いが、はたして、それだけが原因だろうか?私は、森林の荒廃による山の保水力の減少が被害をより大きなものにしている、と考える。
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[参考]ブログ「薪林業」より
成川氏は頻発する洪水被害を「森林問題」と捉えています。卓見と思います。
・森林問題・・・
ここから・天災は忘れた頃にやってくる・・・
ここから==================
◆第5回副業型自伐林家養成塾
平成25年度の第5回養成塾には、高知在住の元新聞記者/カメラマンでルポライターの成川順氏が研修生として参加しています。氏の卓越した筆力・写真力によるレポートがNPO法人土佐の森・救援隊の公式ブログに掲載されています。
・成川レポート・・・
その1、
その2、
その3==================
◆NHKの取材①(報告:成川順氏/写真撮影.2012.9.27)
副業型自伐林家養成塾(佐川町「司牡丹の森」)で伐倒、搬出の実際を学んだ。写真は、谷側にドドドドドーと轟音と共に倒れ込む直前のヒノキの大木である。樹高30m、直径40㎝くらいもありそうであった。危険を避けているため人は写っていないが、指導員(1名)、研修生(4名)、NHK撮影隊(3名)の合計8名が、かたずをのんで、伐倒を見つめていたのである。
NHKの取材は、先日(9月25日/ディレクター単独、日高村「茂平の森」)にもあり、今話題の「自伐林業」をテーマにするものであった。この日は、研修生の西本さん中心ということで、撮影が進んだ。なかなか多角的に取材しているように思ったが、放送時間が4分と短すぎるので、カメラマン氏の努力がどこまで報われるか、危ぶまれる。(10月3日放映。わずか4分でしたが、映像も解説も的確で、よかったと思います。)

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◆NHKの取材②(報告:成川順氏/写真撮影.2013.10.5)
NHKの取材(テーマは「自伐林業」、ディレクターは岸田恵子氏/NHK高知放送)がありましたが、放映日時が決定しました。
10月7日(月)朝7時45分から4分間程度。「おはよう高知」四国四県で放映されます。
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◆NHKが「自伐林業」を放送
10月7日(月)、午前7時45分から4分間、NHK・TVで「自伐林業」が流される。
森林伐採の仕方には、重大な環境問題が絡んでおり、もっと長時間の番組にすべきだと思う。今後のNHKの問題意識と番組編成に期待したい。
県内で間伐をしている友人に聞くと、たいがい「切り捨て間伐」をやっている。もったいない話だが、搬出が難しい場合、40年経過しているような大径木もそのまま山に残している。それに対し、土佐の森方式というのは、A材、B材はもちろん、雑木や板材としては使い物にならないような小径木も軽架線で搬出し、C材(薪、チップ)としての価値を持たせている。そのことにより林業が副業として成り立っているところが重要であろう。

【写真】軽トラに森援隊のNPV活動フィールド「
司牡丹の森」で、間伐したC材を積み込んだところ。この後、「
木の駅ひだか」に運び、重量をチェックし、事務所に報告し、翌月初めに「モリ券」で支払いを受ける。(2013.8.28筆者撮影)
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新・C材で晩酌を!事業(NPO法人土佐の森・救援隊)
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■第5回副業型自伐林家養成塾(抜粋)
◆Make a difference!(写真撮影・2013.11.16)

アメリカのシアトル在住の友人(在米23年の日本人)は、アメリカの学校教育が日本の学校教育と決定的に違うところは、「Make a difference!」と先生が生徒を指導している点だと言う。「Make a difference!」は「我が道を行け!」とでも意訳すればいいのだろうか。木材価格の長期低迷が続く日本国で自伐林家として生き残っている人たちは、努力と工夫、そして強烈な個性の人たちである。
徳島在住の自伐林家・橋本光治さん(67)は、作業道づくりでは四国の第一人者と目されている人だが、元銀行員である。自伐林家として35年の試行錯誤の後、山林内に30kmの葉脈のように走る作業道を完成させた。長伐期、択伐による複層・針広混交林を実現したことにより朝日森林文化賞を受賞している。橋本さんは、後進にかくアドバイスする。
「自伐林家を目指している人は、自分の身の丈に合った森林作業道を開設し、機械化し、自家労働で行うべきです。基盤整備の作業道は欠かすことができません。作業道を利用して、間伐を行い、中間収入を得るのです。皆伐はいけません。道の敷設が不可能なところは、土佐の森方式の軽架線で搬出すればいい。山林所有面積の少ない人は、いわゆる農家林家として生計を立てればいい。1年1kmの作業道をつければ、200万の補助金が出ます。間伐の補助金が80万、木材が64万で、年に344万になります。人に頼んだらダメですよ。自分でやれば、何とかなるものですよ」
この日は、午前も午後も橋本さんが講師を務めた。午前中は座学で、午後は「谷岡青年の森」(佐川町古畑)で作業道づくりの現場を見学した。谷岡青年は、一昨年の養成塾の卒業生で、橋本光治さん、安藤忠広さんのアドバイスを得て、現在1300mの作業道を敷設している。橋本さんは、「作業道のカーブは、女性の体のようにまーるくするのです。この岩は砕きなさい。あの木は伐りたくなるだろうけど、残しなさい。」と具体的にアドバイスしていた。
【写真】中央が橋本さん、左が谷岡青年、右が研修生たち

橋本さんの作業道づくりの解説は、エネルギッシュで、具体的である。
今後、行政面で、自伐林業を組み入れようとしている佐川町(新町長の公約)の職員も3名、研修生に混じって、見学していた。
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高知県佐川町長に堀見氏(2013.10.7/高知新聞より)
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◆若き自伐林家(写真撮影/2013.11.17)

前日に続き、「谷岡青年の森」で作業道づくりの実際を見学した。
谷岡青年というのは、正真正銘の青年で、御年20歳、自伐林家の世界では注目すべき新進気鋭の若者である。春秋に富んでいるので、自伐林家としての成長が楽しみである。
実は、私は、6か月ほど前に、1度この森を間伐したことがあるのだが、その頃と比べると、間伐も進み、道づくりも進み、森全体が明るく、落ち着いたものになっていて、驚いた。NPO法人 土佐の森・救援隊のサポートはあるが、基本的には、彼一人がコツコツと作業を積み重ねた結果であろう。
「5秒ほどしてから返事をする」ご本人は、無口なほうなので、最初お姉さんのように見えたお母さんにいろいろ聞いてみた。
「2年前、専門学校をやめて、うちでぶらぶらしていたので、副業型自伐林家養成塾を勧めました。いっしょに申し込み、私も受講しました。うちの山林は44haくらいあります。ユンボは120万、林内作業車は40万で、ネットオークションで買いました。1年で1300mの作業道ができました。私は勤めを持っていますので、休みの日しか手伝えません。危険な作業は、私の目がある時にやらせるようにしています」
【写真】谷岡青年にユンボの操作を指導する橋本さん(右)。私の目には、谷岡青年も神業のようにユンボを操作していたのだが・・・。

【写真・左】林道から入って50mほどのカーブをユンボを駆使して大改修している橋本さんとそれを感嘆して見学している研修生たち。
この日1日がかりで、カーブ改修は完了した。

【写真・右】安藤忠広さん(橋本光治さんの弟子)に同行してきた平泉さん。一つ目の女鬼太郎みたいだが、右にも目はある。
木工家を目指しているそうだが、なぜかユンボがお上手。
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◆「谷岡青年の森」での伐倒実技(写真撮影/2013.11.18)

養成塾3日目は、「谷岡青年の森」での伐倒実技だった。和歌山県から来ている金子さんと私が指導員の荒木さん(経験10年)について森の奥に入った。
「谷岡青年の森」では、今年最後の伐倒だったが、荒木さんのチェーンソーを3人が交代で使い、午前午後合わせて20本くらいも伐倒しただろうか。すでに間伐が進み、樹間が空いていたので、「かかり木」(他の木の枝が絡まって倒れない)にてこずることはほとんどなかった。
【写真】「かかり木)を「木回し」で倒そうとしているところ。左:荒木さん、右:金子さん。

林道の近くでは、A材の搬出をしていた。左から松本さん、尾立さん、入江さん。
土佐の森グループのNPV活動に参加。参加隊員は5名+谷岡青年。養成塾研修生は5名が参加。整備予定のエリアの伐採を完了。2t車1台のA材を「木の駅ひだか」へ搬送して、今年度の「谷岡青年の森」支援活動は終了。
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◆トビを買った(写真撮影/2013.11.20)

重い材木を人力でコントロールするときには、トビがないと、素手でやっていたのでは仕事にならない。トビを材木に突き立て、少し距離を置いて立ったまま、自らの体重プラス腕力で、てこの原理(支点・力点・作用点)なども応用しつつ、材木を扱うことができるからだ。場合によっては命に係わる場面もあり、これほど道具という物のありがたさを痛感することはない。
必要に迫られて、いの町の林業専門店・綱屋でトビを買った。標準的なもので、金属の部分(2000円)と柄の部分(2500円)に分かれており、セットで4500円。組み立ては、自分でするのである。どうして「トビ」と言うのだろうか。金属部分が鳥のトビの顔と似ているからだろう。長さは136㎝、長年の試行錯誤の結果、この長さに落ち着いたのだろう。
11月20日(水)は、茂平の森(日高村)で木材を搬出した。上の作業道から軽架線(50m)を張り、間伐材を引き上げ、2tトラック1台のA材、軽トラ6台のC材を「木の駅ひだか」へ搬送した。この日の積み込み、積み下ろし作業で、自分のトビを初めて使った。トビを使いつつ写真も撮るなんて芸当はできないので、この日の作業写真は写せなかった。
【写真】は、道具と機械に詳しい好永さんに完成してもらった私のトビ。トビの組み立てにもコツがあり、熟練が必要である。

軽トラにより「木の駅ひだか」に運び込まれたC材は、総量を計量し、帰りに風袋(荷を下ろした状態)を計量し、引き算して、運び込み重量を記録し、翌月にモリ券の発行を受ける。そのモリ券で晩酌を・・・という「木の駅ひだか」のオリジナル事業である。
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木の駅ひだか(C材で晩酌を!事業)

松本さんは、日常的に、皆が帰ってからも残業を続ける人である。写真は、丸和林業(株)にチップ材を運ぶため、C材を2tトラックに積み込む松本さん。この日、フォークリフトを操っていたのは伊東さん。
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◆「土佐の森方式の軽架線」を使った(写真撮影/2013.11.22)

11月の副業型自伐林家養成塾の最終日は、「司牡丹の森」(佐川町)で、軽架線の実地練習をした。片岡指導員のアドバイスはあったが、第一軽架線を4名の研修生だけで運用した。
養成塾も5日目ともなると、週日ということもあり、出席率は高くない。遠いところから記すと、金子―和歌山、中西―本山町、成川―いの町、西本―日高村、の4名がこの日の研修に出席した。私は、3日目の伐倒と同じく、林業経験10年の金子さんと中継地点を担当した。金子さんも軽架線は初めてなのだが、10年の林業経験がものを言うようで、状況判断と体の動きは素早かった。
【写真】下から上がってきた間伐材を横移動の第一軽架線に付け替えているところ。右は上がってきた間伐材を着地させる尾立さん(昨年度の養成塾・卒業者)、左は着地した間伐材のワイヤーを第一軽架線に付け替える金子さん(今年の養成塾・研修生)。

土場で間伐材を下ろし、ワイヤーを外しているのは西本さん(左)。林内作業車を操作しているのは中西さん(右)。
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土佐の森方式軽架線とは?
この日、須崎から助っ人に来ていた「林業女子」の中村さんいわく、「自宅に林内作業車があったので、子供の頃からやらされてました」
中村さんは松本さんの娘さん。
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◆テレビ番組「ひとりぼっちのニホンカワウソ」
NHKの大野ディレクターから電話が入った。「5分ほどしたら、村岡さんが、成川さんのお宅のピンポンを押しますから、その時すでにカメラは回っていますので、そのつもりで顔を出してください」村岡マサヒロさん(高知新聞・夕刊連載『きんこん土佐日記』の漫画家)がニホンカワウソの漫画を描くということで・・・
続きは、
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◆シイタケ

自宅庭でシイタケを10本原木栽培している。「木の駅ひだか」の世話になり、1本280円で仕入れた。原木の伐倒段階から関わっているので、原木が放射能に汚染されている心配はない・・・
続きは、
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シイタケの榾木を確保==================
◆A材・C材の旅

平成26年3月17日、司牡丹の森(牧野の森)で林地残材の搬出を行なった。土佐の森グループ「森援隊」の月曜定例の活動(ここ1年ほど)である・・・
続きは、
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◆薪泥棒が出た(成川順氏のブログ「平成・土佐日記」より)

日高村・「木の駅ひだか」での薪づくり講習会。私の薪づくりは、4回目だったので、薪倶楽部(会員200人、年100トンの薪を生産)の一会員として、油圧式薪製造機を動かす仕事をした。
10月初めに、夜間に木の駅ひだか良心市の薪が盗まれるという前代未聞の事件が起こった。「盗まれたのは、どこの薪ですか?」と聞くと、片岡駅長は、その場所を指差して、「あそこです。800㎏やられました。軽トラで2台分くらいでしょうか。パトカーがすぐ駆けつけてくれました。ものがものだけに、足がつきやすく、捕まるんじゃないですか。捕まったら、求刑は、火あぶりですな。レアでもミディアムでもなく、ウェルダーンですな」と言った。
私は、盗まれて空間になったしまった場所を見て、言葉がなかった。というのは、私が苦労して積み上げた薪がそっくりそのまま姿を消していたからである。周囲をはばかりながら、短時間に、かなりの重労働をこなしたことが想像される。格差社会で追いつめられた人が、銀行強盗ができなくて、盗んだのかもしれない。良心市の価格で計算すると、時価24000円になるのだろうか・・・
続きは・・・
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◆平成・土佐日記(成川順氏のブログ)
20代は、ルポライターやカメラマンの仕事をしていました。最近は日本インターネット新聞(JanJan)の契約記者をしていましたが、経営難から休刊になったので、記事や写真の発表の場をほとんど失ってしまいました。収入減は、農林業や学習塾で何とか乗り切っていますが、なにか、物足りなさを感じる日々です。それで、自分で記事や写真の発表の場を作ることにしました。それが、このささやかなブログです。目標は高くて、「辺境(高知)から人間や人間社会のあり方を考察し、全国に情報発信すること」です。
・平成・土佐日記・・・
ここから==================
◆好永宏郎さん、逝く
2015年2月12日、「NPO法人土佐の森・救援隊」の重鎮・好永宏郎さんが他界された。享年78歳。父親のような存在であると同時に、現場での戦力でもあり、組織の被ったダメージは計り知れない。
山中の木材搬出の現場で、林内作業車を巧みに操っておられたお姿が目に焼き付いている。率先して力仕事もこなし、機械類、道具類の不具合は、彼に相談すれば、なんとかなった。時間のかかるときは、持ち帰って、何とかして返してくださった。未熟な私から見れば、生き字引のような方だった。
一つ心残りがある。彼には、今時珍しい「古武士の気配」が漂っており、絵になる人だったので、ポートレートを撮りたいと思っていた。なかなか言い出せず、機会をなくしてしまった。
この冬、自伐林業は、得難い人を亡くした。合掌。
【写真】(撮影:2014.3.12)、1年ほど前、いの町の「633美の森」で、林内作業車をロデオのように乗りこなす好永さんの雄姿。とても76歳とは思えない身のこなしであった。
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◆寄らば大樹の陰(2013.10.11)

昨日は、はるばる、もとやま森援隊の助っ人に出かけた。7名で林地残材の搬出(高知市仁井田の「丸和林業」に直送)を行ったのだが、2名だけが本山町在住者であった。その2名というのは、約30歳の男の若者たちであった。中西さんは和歌山県から、橋本さんは大阪からIターンして来て、まだ半年もたっていないということであった。本山町生まれの若者たちは、どこで何をしているのだろうか?
私は、午前中、中西さんと谷間に幾重にも折り重なって倒れ込んでいたスギの大径木の搬出を行った。ワイヤーで吊り上げられた直径50㎝もありそうな大径木を見上げながら、「こういうことをしていると、『寄らば大樹の陰』という言葉の意味がよくわかりますね」と、私が言った。中西さんは「林業がその語源かもしれないですね」と言った。
ある意味、林業は、重力との格闘である。大径木の直撃を食らったら、人体などひとたまりもない。だから、人は、伐倒の時、搬出の時、身の危険を感じたら、半ば本能的に大樹の陰に身をひそめる。昨日、直径70㎝もありそうな大木の根元に避難して、幹にそっと手をもたせ掛けた時、「寄らば大樹の陰」という言葉が、実感とともに浮かび上がってきた。
真っ赤なつなぎを着た中西さんは、チェーンソー片手に、午前も午後も働きまくっていた。たぶん、私の5倍は体を動かしていただろう。彼も「寄らば大樹の陰」という人生行路から外れた人なのだろうが、20歳のIターンと30歳のIターンは、覚悟が違うのだろう。22年前、42歳で高知県にIターンしてきた私は、そんなことを思った。
【写真】2013.10.10撮影。軽架線で林道に運び上げた木材の車への積み込み作業をしている。右端で林内作業車を操作しているのが、中西さん。写真の一番奥で、軽架線の主線を制御しているのははるばる須崎市からやってきた林業女子の中村さん。午後は、私だけ傾斜地に降りて、ワイヤーロープと格闘していました。かなたの林道から私の動きを見守りつつ、主線の滑車を上下させてくれていたのが、彼女です。松本さんの娘さんである。

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◆もとやまのC材祭り・Ⅱ(2回/2013.11.21)<報告:もとやま森援隊川端氏>

いよいよ寒くなってきまして、山仕事もつらくなってくる季節ですが、もとやま森援隊はまだまだ熱いですよ!!今回は過去最高の10人の参加となりました。
第5回副業型自伐林家養成塾(平成25年度/高知県)の研修生仲間の西本さん(日高村)、成川さん(いの町)、金子さん(和歌山県)が、今回遠くから加わってくださいました。金子さんは森林組合、林業会社で数年現場経験を積み重ねた方で、その動きや技術はやはりひと味ちがいます。このレベルに達するには、私たち「もとやま森援隊」のメンバーでは、まだまだ何年もかかりそうです。

貯め込んでいたC材×軽トラ8台、A材×2tトラック1台が運び出されて行きました。
もとやまのC材祭りは、まだまだ続きます。次回は今週の木曜日28日です。C材があなたを待ってます。是非の参加を、そして「C材で忘年会を!!」

オレンジの作業着がはるばる和歌山県から参加の金子さん。普段は一人で山仕事をされているそうです。奥は機械操作、整備に関しては「土佐の森グループ」の五つ星技術指導員のベテランウィンチマン好永さん。機械操作、整備はまさに職人芸だ!(注:五つ星技術指導員はプロの方を指導することができる指導員です。)

こちらも、はるばる和歌山県よりやってきた金子さんの「愛犬オラー」。退屈そうです。
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◆愛犬オラーとともに
金子さんは10年前、死にかけた野良犬を助けたことがある。彼女はまだ成犬になりきっていなかったが、すでに妊娠しており、まもなく6匹の子犬を生んだ。金子さんは、インターネットを使って、平凡な子犬たちの飼い主も見つけてあげた。以来、金子さんとオラーは堅い絆で結ばれ、いつもいっしょである。かつては真っ黒な犬だったのだろうが、今では体毛に白いものが混じり始めている。仕事が終わるまで、おとなしく金子さんを待っている雑種犬に、現場の木こりたちも、声をかけたり、頭をなぜたりして通り過ぎる。(報告:成川順氏)
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◆森の一日先生(写真撮影.2013.10.17)

高知県立甫喜ヶ峰(ほきがみね)森林公園で、「森の一日先生」をした。対象は、高知市立第四小学校5年生の72名で、私は3班の12名を担当した。皆が力を合わせ、直径15㎝くらいのヒノキをのこぎりで間伐するのである。(危険なので、チェーンソーは使わない)

やはり男子の方が上手にのこぎりを使う。アドバイスは最小限にとどめ、できるだけ見守ることにした。子供たちは驚くほどよく教育されていて、皆で声を掛け合って、1本だけののこぎりを平等...に引いていた。「せーの」の掛け声とともに、ロープでヒノキを引き倒し、「せーの」の掛け声とともに、そのまま谷からロープでヒノキを引き上げた。

1時間ほどで間伐作業が終わり、全員集合した時、NPO法人土佐の森・救援隊/学童環境教育チームのチーフ四宮先生が、「何か質問はありませんか?」と尋ねた。すると、10人ほどが手を挙げた。高知県の学力は最低レベルだそうだが、質問が多いのは、誇るべき教育の成果だろうと思った。
私が、「間伐ができていないと、森に日光が入らず、下草が茂らないので、ノウサギやキジやヤマドリの子供が、隠れるところがなくて、タヌキやキツネに食べられてしまいます。それで、山のノウサギやキジやヤマドリは、どんどん数を減らしています。間伐がちゃんとできていないと、動物たちの暮らしにも悪影響があります」と話すと、皆顔を上げて、真剣に聞き入っていた。
お土産に4㎝幅くらいの小さな丸太を2つずつもらって、ご機嫌で、記念撮影に収まった。子供たちのお土産にすることを考え、スギでなく、香りのよいヒノキを選んだ。
NPO法人土佐の森・救援隊は、四宮(チーフ)、江渕、松本、田植、成川の5名を「森の一日先生」として派遣。下の写真は、間伐をしないと、「昼なお暗いジャングル」状態になるという例です。間伐する木を選別しているところです。

[参考]
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オリジナル資料(NPO法人土佐の森・救援隊/学童環境教育チーム)
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◆633美の森/いの町で搬出・運搬

ここは、「633美の森」でも作業道の奥の奥である。間伐が終わっているので、森に日が差し込んでいる。
今日は、朝の7時半に家を出て、吾北の「633美の森」で林地残材の搬出、運搬をやった。
「森援隊」の水曜日のNPV活動である。7人参加で、林地4人、作業道3人に分かれての人里離れた山奥での作業であった。

【写真】今日出てきたA材を積み込むために林内作業車を移動させる好永さん(75歳)。彼は、機械や道具に詳しく、林内作業車の操作は、だいたい彼がこなしている。頭も体もよく動く。私などから見ると、「生き字引」のような人である。(撮影:2014.3.12)
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◆中嶋健造氏のポートレート

4月30日午後3時ごろ、スイカの苗をもらいに、モリ券が使える店舗の自然食レストラン「ゆう」に行ったら、記者らしき人に「中嶋健造さんですか?」と声をかけられた。「違いますが、友達です」……。読売新聞大阪本社の樽本記者が、「NPO土佐の森・救援隊」の中嶋理事長に話を聞きに来た、ということらしかった。
(途中経過省略)インタビューは、成川塾の教室で行うことになった。私は、スイカの苗を植えたり、植木を刈ったりしながら、熱弁をふるっている中嶋さんの表情写真を撮った。よく通る声で、説得力のある話が続く。

樽本記者(写真右)が引き上げてから、中嶋さんが言った。
「林業の抱える問題に、新聞はかなり熱心ですが、TVが無関心ですね」
<なお、中嶋さんはNPO法人持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会の理事長に就任しました。2014年6月12日に同協会の設立記念シンポジウムが東京で開催されます。詳しくは「
NPO法人土佐の森・救援隊公式blog」を(事務局)>
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◆本山さくら市

3月3日、国道194号と439号を通って、本山町に間伐(「もとやま森援隊」の定例会)に出かけた。
山を吹き抜ける風は冷たかった。いつもそうなのだが、本山町までの439号では、市街地以外では、連れ違う車も人の姿もほとんどなかった。過疎の何たるかがひしひしと感じられた。
「もとやま森援隊」の集合は、いつも、午前9時「本山さくら市」ということになっている。この直販所の清潔で広い店内には、米、野菜、加工食品、木工品などが所狭しと並んでいるが、「生産者に気の毒ではないか」と言いたくなるほど安い。
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◆道路際の間伐(蘇鶴の森/いの町/2014.4.26)

今日は、いの町大内「蘇鶴の森/岡田山」で、道路際の間伐をした。道路際の木は、そもそも幹が道路の方に傾いている上に、枝が道路の方にしかついていない。つまり、反対側にワイヤーで引っ張っておかないと、道路に倒れてしまう危険性大なのである。道路側には電線もあり、時々軽トラなども通るので、絶対に道路側に倒してはならない。作業には、手間暇がかかる。
参加隊員は6名。活動は9時ごろ開始して、2時ごろ終了したが、この写真は、伐倒を終えた12時ころのもので、間伐により、森が明るくなっているのが、よくわかる。写っているのは、奥から尾立さん、荒木さん、松本隊長。2トン車1台のA材と軽トラ3台のC材を「木の駅ひだか」へ運搬。
・蘇鶴の森/岡田山・・・
ここから==================
◆牧野富太郎生家裏山(佐川町/2014.4.7)

牧野富太郎生家の裏山の整備を行った。住民が「人工林が大きくなりすぎて、日陰になって困る」ということで、佐川町を動かし、伐倒を森林組合が、林地残材の搬出を「木の駅ひだか」が引き受け、森援隊とコラボで「C材の搬出」を実施することになった。3月31日に続く2回目の作業で、これにて終了。

【写真】枝や葉に深く埋もれた林地残材をワイヤーで引きづり出しているところ。林内作業車を操作しているのは、若い方の松本さん。(撮影:成川順/2014.4.7)

昼食後、林地残材に腰を下ろして、くつろいでいる隊員たち。
13名の参加で、2トン車1台、軽トラ7台のC材を搬出。
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「木の駅ひだか」は薪の直販所(良心市)・薪のラインアップ・・・
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